私がお酒をやめたい理由。断酒チャレンジ中

5月はお酒を一滴も飲みませんでした。

高校を卒業と同時に、習慣的にお酒を飲むようになりました。そこから約17年間の中で、3回ほど1か月ほどの禁酒に成功したことがありました。今回はその3回目。

一度目は9年前26歳の時。映画に初出演が決まった時。
ヌードになるということもあったし、夜の時間を無駄にしたくなかった。でも、自分の力でお酒を飲まない、ということができませんでした。

アルコール依存症って?

そして、その時私は初めてアルコール依存症外来に行きました。そこから撮影までの約1か月間、禁酒しました。

アルコール依存症外来って、どういうところだと思いますか?私は、その少し前に禁煙に成功していました。こちらも病院に行って、チャンピックスという薬をもらって挑戦。そういったこともあり、あまり病院へ行くことに抵抗がなかったのだと思います。

皆さんは、「アルコール依存症」というと、どういった人のことを想像しますか?
朝から飲んでいたり、それによって仕事ができなかったり、毎日毎日絶えずに飲み続けたり、手が震えていたり・・・?

そんな感じのことを思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。

しかし、インターネットでもできるアルコール依存症チェック、みたいなものをするときっと、多くの方が当てはまるんじゃないかと思うんです。

アルコール依存症 チェックシート(AUDIT)
WHO(世界保健機関)が作成したチェックシートで、世界で最も使用されています。

アルコール依存症治療ナビ.jp

さて、皆さんはいかがでしたか?

私は、アルコールが完璧にコントロールできません。
例えば、「今日は1杯でやめておこう」と思っても、ほぼほぼ1杯では終われません。

「仕事があるから今週は飲まないでおこう」、が簡単にできる人間ではありません。

これは、アルコール依存症と言えるそうです。皆さんの中にも、こういう方はいらっしゃるのではないでしょうか?

私がお酒を習慣的に飲むようになったきっかけ

高校を卒業して、キャバクラで働き始めました。それに、付き合い始めた彼や彼の家族、遊ぶ友達もみんなお酒を飲む人たちだったので、私も自然とお酒を飲むのが当たり前になっていきました。

特にキャバクラでは、お客さんから当然のようにセクハラや「ブスだ」と言われること、侮辱されることが多く、お酒を飲んで心を麻痺させないとやっていけませんでした。

お酒を飲めば、楽でした。あまり深く考えることなく、そこまで親しくない人とも時間を過ごすことができる、魔法のような飲み物だと感じました。
私は高校生の時に、当時付き合ってきた彼に「ノリが悪い」と言われたことが結構ショックで、とにかく空気を読まなければ、相手を嫌な気分にさせないように振る舞わなければと必死でした。今考えれば、私がノリ悪く対応したのはセクハラや望んでいない下ネタのようなものばかりで、ノリ悪くいて正解だったのですが、高校生の私はそうは思えず、自分のこの反射神経や頭の回転・ノリ悪さが悪いのだと思いました。

お酒を飲むと、心を麻痺させているからなのか、そういったものにもうまく対応できるようになっていきました。セクハラや下ネタに適応できるようになってくると、「こいつは女のくせに面白い」みたいな反応をされることもありました。

そういった出来事は、よけいに「自分はお酒がないと受け入れてもらえないだろう」という考えを強固なものにしていきました。

芸能の仕事をしていて、お酒を飲める仕事はとても助かりました。お酒がない状態での自分なんて、話していても誰も面白くないだろうから。

グラビアの仕事をする中で、契約されていなかった内容での露出のものが発売されてしまいました。
このことで眠れない夜が増えました。当時はそれが性暴力だとか、悲しんだり苦しんだりしていいものだとは知らなかったので、その心をどう処理していいかわからず、お酒を飲むことで夜をなんとか超えました。

これは、フェミニストとしての活動を始めて誹謗中傷にあうようになってからも同じです。
見たくないものを目にしてしまった日は、夜寝るまでの時間がどうしたら過ごせるのかわからなくて、かといってまだ眠れないので、お酒を飲んで記憶を飛ばして、そのまま寝てしまえば根本解決はされないけれど、今の時間は過ぎる。そういう感じでお酒を飲みました。

お酒を飲んで大きな問題があったわけではない

厄介なことに私は、比較的お酒に強い体質なのだと思います。
習慣的に飲んできたにもかかわらず、健康診断で肝臓の数値がひっかかったことはない。

自分は記憶を失っているのですが、一緒にいた人と後から話すと「え?酔ってたの?」と言われることがほとんど。
めちゃくちゃ大きなやらかしというのはしたことがありません。 

だからか、「これはお酒やめないと本当に人生終わるぞ」みたいな、いわゆる「底付き体験」をしたことがありません。
お酒を辞めたいんだと話すと、「でもそんなに問題があるわけじゃないし、別にいいんじゃないの」と言われることも多く、自分でも「うまく付き合えれば良いか」と思ったり、「いやいや、”うまく”付き合えてたらこんなふうに悩んでないだろう」と思ったり。
とにかく今日まで、ずっと悩んできました。飲みの場にたくさん行ったけれど、本当に「心から楽しいな」と思ったことはあっただろうか。いつもお酒を飲んでしまった罪悪感、次の日の落ち込み具合はセットでした。

11月末にTwitterを辞めた後、私はとても気分が落ち込んでいて、いろんなことをストップしました。Twitterという、自分にとっての仕事の場、表現の場を失ったからだと思います。仕事も一旦色々と中止して、朝なるべく散歩をしたり、色々と鬱や適応障害にいいということを実践しました。
その時、お酒もやめました。やめないと、勢いで死んでしまいそうだと思ったからです。お酒を飲んで、ちょっと勇気を出したことは一度や二度じゃありません。気になっているあの人に、お酒を飲んだ勢いに任せてLINEしたこと、あったな。

そういう勢いで、「えいっ」ってやってしまいそうで、それが怖かったんです。なので、そういう恐怖心からお酒を飲むことをやめました。

50日間の禁酒と再飲酒

50日間くらい禁酒が続いて、飲まないってとても楽だな、このまま飲みたくないなと思っていました。私は今回もなのですが、飲みの場にも普通に行って、ノンアルコールで過ごしていました。こういったことも自信になっていった年始。
地元に帰ったときに再飲酒してしまいました。そこから再び習慣的に飲むようになりました。

本当に難しいです。完全に禁酒している時の方が、気持ち的にはとても楽なのです。
週1とか週2くらいでの飲酒に戻ってしまいました。そんなに多くないからいいんじゃないの?と思われるかもしれないですが、完全に禁酒している時はない「我慢をする」という行為は本当にキツくて。依存症ってこういうものだよなと思いました。

タバコの時もそうだったけど、吸っている時の方が辛いんですよね。やめてしまえばもう吸わなくて済むのだもの。吸えばまた吸いたくなって、その繰り返し。

そのまま2月になり榊氏のことを考えなければいけなくなり、やっぱりシラフで夜を過ごすことを苦しく思いました。過去のことを思い出して再びブログに書き綴るのは、思った以上にストレスのかかる行為でした。あの期間、私はお酒がなかったらどう過ごしていたのだろうかと思います。

しかし、当然飲めば解決する問題ではなく、また次の日も同じような悩みはやってくる。お酒で一時的に気分を高くしても、次の日の通常に戻った時との落差で余計にしんどいと感じました。そうやって気分が落ちるもんだから、また飲まないといられない。そんなふうに2、3、4月は過ごしました。週に3回くらい飲酒をしていたと思います。その間に、10日間くらいの禁酒に成功したりはしました。

アルコール依存症は意志の強さの問題ではない

そんなこんなを繰り返して、5月になってやっと飲まずに過ごすことができました。1月に再飲酒してしまってから、結構大変な日々でしたが、諦めなくてよかったなと思っています。

10年ほど前に二回行ったきりだったアルコール依存症外来にも、去年の年末から再度通い始めました。先生がフェミニズムにも理解のある方で、(おじいちゃんまではいかないおじさんの先生)マインドフルネスの重要さを教えてくれたり、再飲酒してしまって落ち込んでいる時も「週に2回なんてがんばってますね」と言ってくれます。やっぱり、依存症の人に根性論でやめさせようとしても逆効果だからだと思います。

よく、「意志が弱いからお酒をやめられないんだ」と責める人がいますが、例えば私は意志が強いからタバコをやめられたわけではありません。ただ「タバコ吸わない方が人生いいな」と思えたからだと思います。そして、「タバコを吸ってはいけない」というプレッシャーから逃れられたこともとても大きいと感じています。タバコを吸っている時も、私の意志の弱さを責める人がいましたが、すると私はストレスから余計にタバコを吸ってしまっていました。もし周りに何かに依存して苦しんでいる人がいたら、責めないであげてください。責めたところで依存症は治りません。

今私がお酒を飲まずに過ごせているのは、我慢をしていないからだと思います。飲まない生活の方が幸せだな、というマインドに戻せたからだと思います。一度飲んでしまうと、そのマインドが崩れると思います。なので、私は節酒ではなく断酒を選びたいんです。

5月はとても穏やかに過ごせました。時間もたっぷりあって、夜に筋トレやヨガに時間を使うことができました。
朝気分よく起きられること、お酒がなくても過ごせている自分に対して、とても幸せを感じるようになりました。

多分ですが、きちんとセロトニンが作られているのかなと思います。

アルコールはセロトニンを減らしたり、反対にドーパミンを出すそうです。どちらも幸せホルモンだと思いますが、セロトニンは心のバランスを整える作用のあるホルモンで、「安心のホルモン」とも呼ばれているそうです。

ドーパミンは「快感のホルモン」とも呼ばれているらしく、気分を良く、高くしてくれますが、やはりアルコールのように簡単にドーパミンを得てしまうのは、体がそれに慣れてしまって精神に良いとは言えないそうです。私はそのドーパミンでテンションが上がったあと、それが切れた時の落差でやられてしまっていたようでした。

お酒を継続的に飲んでいないと、昔からずっとあった「原因不明の不安感」みたいなものがだいぶ和らいでいるように感じます。
もしかしたら、この不安感をなくすためにお酒を飲んで、それでセロトニンを減らしてさらに不安感を作り出すという負のループに陥っていたのかもしれません。不安に駆られる、ということがだいぶ減りました。そのおかげでお酒を飲まなくてもいっか、と思えるという感じにもなっています。悪循環が好循環に転換した感じ。

自分の心の傷をお酒では隠せない

私は、人々が性差別や性暴力で傷ついた心を対処療法でなんとかしようと、お酒を飲んでさらに精神状態を悪化させるようなことがなくなってほしいと願います。

お酒と楽しく付き合える人は全然いいです。
でも、お酒を飲むことで次の日余計に苦しくなったり、自分でコントロールができないな、と感じている人がもしいたら、依存がひどくならないうちにぜひアルコール依存症外来に行ってほしいです。怖いところでは全くありません。

私はレグテクトという飲酒欲求を抑える薬をもらっています。副作用がなく、とてもいいです。あんまり効果があるかどうかもわからないけど笑 でも、薬を飲むたびに「飲酒せずに過ごせている自分の幸せ度」みたいなものを確認することができます。お守りのように使っています。

飲酒の問題に限らず、心療内科などで先生に話を聞いてもらうことは、自分の心を見つめるとても良い機会になるのではないかなと思います。幸い私は元々役者をやっていて、自分の内面に意識を向ける習慣があったので今もそれを継続していますが、そうでない仕事の人々はなかなか意識しなければ自分の心について考えることなく過ごしていく人も多いのかもしれません。

自分の心は自分でしかわからないので、ぜひ何に対して自分の心がどう反応しているのか、時間を作って見つめてあげてください。

その中で、お酒をやめたいと思っているのならぜひいろいろな補助を使ってください。
アルコール依存症外来・薬・本・自助グループ・みんなで禁酒を頑張るアプリなど、色々あると思います。

そして、もし再飲酒(スリップと言います)してしまっても、諦めないでほしいです。落ち込み過ぎないでほしいです。
断酒にスリップはつきもの、と言われるくらいです。スリップも断酒へのプロセスです。
お酒に依存してしまう人は、責任感の強い人が多いようです。ですので、スリップに対してとても落ち込んで、自分を責めてしまう人が本当に多いと思います。

でも、チャレンジを続けていれば絶対にスムーズに禁酒が続いていくタイミングがやってきます。私もまたスリップしちゃうと思うんですけど、頑張り続けます。

私の場合ですが、ノンアルコールの飲み物がかなり助けになりました。
ノンアルを飲むと余計にお酒が飲みたくなってしまう、という人もいると思うので全ての人には勧められないんですが、私は
「ノンアルで我慢」というよりも、最近美味しいノンアルが増えてきて「むしろノンアルだったら具合も悪くならないし美味しいし、でもお酒の席の雰囲気は楽しめるし最高じゃん」と思えたのでよい方向に働いたようです。

ポジティブにお酒をやめる

最近は「ソバーキュリアス」という言葉も知られてきました。
ソバー=シラフ キュリアス=探究心。

シラフの自分に興味を持つ。この訳され方が私的には一番しっくりきました。
お酒のない自分を知りたい。
大人になってからずっと飲んできたのですから、私の体はかなりお酒の影響を受けていることでしょう。
このままお酒を飲むことをやめたら、どんな健康状態になるんだろう?そんなワクワクです。

35歳。このまま長く働きたいので、体を健康状態にしたいのです。少しずつ体力も落ちてきました。(元々体力が全くない。電車で2駅以上先に行くと疲れ果てる)
今のうちにお酒から解放されて、できる限り体力をつけたい。

我慢ではなく、ワクワクした気持ちで。それが断酒のコツだと思います。

このワクワクを保つために、同じように断酒にチャレンジしている人のブログを読んだり、ソバーキュリアスのポジティブな記事を読んだり、本を読んだり、美味しそうなノンアルコールドリンクを探したり。

やっぱり、「〇〇しなければならない」よりも「〇〇したい」の方が、何事もスムーズにいくのではないかな、と感じます。

また、私はとても周りの人に恵まれています。
5月は比較的外食が多く、飲みの場に何回も行きました。普通の居酒屋もです。
ですが、誰一人として「1杯くらい飲んでもいいんじゃない」と勧めてくる人はいませんでした。
これは自分にとって、本当にありがたいことでした。1杯飲んだら元通りですからね・・・

飲み屋さんに行ってもお酒を飲まないでいられる、という経験を重ねることは、自分にとってプラスでした。お酒をやめても、飲んでいる時と同じように人との関わりを持ち続けられる、とても幸せです。

コロナでアルコール制限の影響もあってか、お店にはノンアルコールカクテルやモクテルのラインナップが増えたように思います。
これもとてもありがたいことで、もっとノンアルの種類が増えたら嬉しいなぁと思っています。

この先の自分の、心身ともに健康のために。そして、依存がもっともっとひどくなってしまう前に。
お酒がなくても生きていける自分になりたいのです。

こうやってブログなどに書くことも、断酒をするには効果的だそうです。
また飲んじゃった時も、継続できている時も、ちょこちょこ報告ブログを書こうと思います。

興味のある方はぜひ、本など読んでみてくださいね。

私のおすすめ本や記事はこちらです。

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